めざし女の処方箋

基本ダメダメ女のための緩いブログです。

山口ももえちゃん(仮名)の記憶

前回の記事、アドバイスや共感頂きありがとうございます!


みなさんの話を聞いていて、自分に余裕がないのが一番問題なのかなーという気がしてきました。

子供がやりやすくてピンとくる方法をゆっくり手探りで探してみます。

千日さんも言及ありがとうございました♪

sennich.hatenablog.com

こうして自分の書いたものにコメントや意見がもらえるのって嬉しいですね!

 

 

今回、子供の頃って自分はどんなだったかなーって思い出す機会になったのですが、その時に小学校4年生の時のクラスメイトのことを急に思い出しました。

 

ももえちゃん(仮名)の記憶

その子は山口ももえちゃん(仮名)です。

ももえちゃんは穏やかでおとなしい子で、でもおどおどした感じではなく、いつもニコニコしているようなかわいい子でした。

本が大好きで、休み時間には本を読むことが多かったのですが、遊ぼうと声をかけるとみんなとキャーキャー言いながら遊ぶ、普通の女の子。
ただ、時折視点が大人びているなと思うことがありました。

 

ある道徳の時間、こんな話を読みました。

お金持ちの意地悪爺さんが貧乏で心根の優しい主人公をだまして意地悪をします。
ある日、主人公が優しい心根のおかげで財を得て、立場が逆転し、主人公が爺さんに同じことをして懲らしめる……といった勧善懲悪な話(ごめんなさい、この辺の話の内容はかなりあいまいです)。

 

先生は子供たちに感想を聞きました。
皆口々に
「いじわるをしたらいけないと思います」
「人をだますのは悪いことだと思います」
「意地悪された主人公はかわいそうだと思いました」
「良いことをすれば人は見ているんだなと感じました」

と、優しいと書かれている主人公の味方をしました。

でも、みんなが満場一致で爺さんを責める中、ももえちゃんは先生に指されたときにこう言いました。
「主役の人も、懲らしめたりしない方が良かったと思います。意地悪されたのをし返してしまったら、またいつか立場が変わった時に意地悪をされます。本当に優しい人なら懲らしめないで許すと思います」
子供心に、自分にまったくなかった発想に驚いたのを、今でも覚えています。

主人公は優しいから、優しい主人公をいじめる爺さんがいけないんだ、爺さんは罰があたったんだ。自分はそう信じて疑わなかったから。

その時から、私はももえちゃんに惹かれていました。

 

しばらくたったある日、頭が良くて成績も良かったももえちゃんに、私はこんな相談をしました。
以前

頭が良い人と、能力が高い人 - めざし女の処方箋

に書いたように、小学校の時は「成績の良い馬鹿」だったので、テストは100点が多かったんです(中学生になったとたんに見事成績は右肩下がりでしたがww)。
で、私の時代は先生がわざわざ100点の子を発表して「●●と××は100点でした!皆さん拍手~~!!」とかやっていたんです。
私はこれが嫌いでした。
当時、ボス的な気の強い子に「まためざしちゃん100点?いいねぇ」と言われ、なんて返していいか子供心に真剣に悩んでいたからです。

ももえちゃんに、私は聞きました。
「友達に『100点、いいよね』って言われたとき、『うん、100点とれたよ』と言うと自慢って言われるし、『今回はできなかったよ』っていうのは嘘だし、『頑張ったからだよ』って言っても『私も頑張ってるし』って言われるし、なんて言えばいいかわからないんだけど、ももえちゃんはどうしてる?」

たぶん、当時は子供だったから鼻につくような言い方をしたかもしれません。
他の子には絶対に言えないセリフでしたが、ももえちゃんなら「これは自慢じゃなくて本当に困っている」ってことを理解してくれるんじゃないかなって 思ったんです。

 

ももえちゃんはこう答えてくれました。

「そういうときはニコッと笑って『ありがとう!』だけ言えばいいんだよ(#^.^#)」

小4女子が言い放ったそのセリフが今でも忘れられません。

 

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子供の気持ちが揺れ動くとき

前回の読書感想文の記事で皆さんのコメントに書いてあるように、子供って自分の気持ちを表現する方法を知らないだけで、いろいろと考えています。

その中で、自分が思ったことを相手に伝わるように表現するのって、大人でもホント難しいことです。

うちの子は特にそれが下手で、親に伝わらないと癇癪を起こすこともあります。

先生には伝わらなくても癇癪を起さないところが、ON/OFFすみ分けられていてすごいなと感心はするのですが。

 

「そういうときはニコッと笑って『ありがとう!』だけ言えばいいんだよ(#^.^#)」

このももえちゃんのセリフ、たぶん大人に言われていたらこんなに心に刻まれなかったでしょう。

これから、どんな子でもよいので、息子のそばにあこがれの子があらわれたら、ひょっとしたら息子の表現の仕方も変わってくるかもしれないですね。

私がももえちゃんにもらったアドバイスのように、心が揺れ動くような経験がこれからきっとあるでしょう。

それまではあまりこちらから何かアドバイスをするのではなく、今はとにかく話をさせてそれを聞く形にしたいなと思います。

 

ちなみにそのももえちゃんが100点を取った時、どんな反応をしているか観察したことがあったんです。

「ありがとう!でも字が下手で。●●ちゃんみたいに字がうまくなりたいんだけどなー」

と、相手を褒めて話題をそらすという、今考えると大人並みのトークをしていました。

5年生の終わりごろに引っ越してしまいましたが、あの子はいったい何者だったんだろう……。