めざし女の処方箋

基本ダメダメ女のための緩いブログです。

ドラえもんとコードギアス

この間の日曜まで、BS11で「コードギアス 反逆のルルーシュ」というアニメをやっておりました(続編のR2も)。

http://www.geass.jp/

 

かなり有名なアニメらしいのですが私は世代ではないので今回見たのがはじめて。 

私の友人がこのアニメが好きなんだけれどもBS映らないから録画してーって言うんで、私も見たんですよね。

中学生の姪っ子がこのアニメに出ている声優さんが好きで話は聞いていたんで、タイトルとなんとなくの内容は知っていたんですが、若い世代に人気になるのがわかるなーというよく作りこまれた内容のアニメでした。

 

で、なぜドラえもんもタイトルに入っているの?というのは。

このコードギアス2部作の最終回を見た日と、子供と映画の「ドラえもん のび太の宝島」を見に行った日が同じ日だったからです。

 

doraeiga.com

ここからは双方の内容がネタバレされているので、もし見たくない人はここから先は見ないでください。

……といったものの、ドラえもんはネタバレして欲しくない人は少ないでしょうし、コードギアスは10年前のアニメだからすでに見たいと思っている人は見ていて内容知っている人わけだから、本当に↑のセリフが適切かどうかはわからないですがw

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今回のドラえもん劇場版の入場者プレゼントです

人間はどういう選択をするか、という話。

今回のドラえもんの映画を三行(←PC表示。スマホはわからん)で説明すると

科学者の奥さんを亡くした夫が、地球が滅びる未来を見て子供たちを助けるために自分が悪党(海賊)になって一部の人間だけを救おうとするが、自分の子供やのび太たちに諭されて「やっぱりほかの人を犠牲にするのはやめようね」って改心するお話。

 

コードギアスを三行(←同じくPC)で説明すると

妹のために戦争ばかりの世界を良くしようと立ち上がった青年が、違う方法で世界を変えようと思う親友や国と対立し、いろいろなものを犠牲にして、結局最後は自分が負を全部背負って死ぬことで恨みの連鎖を断ち切って世界から争いをなくす話。

(本来コードギアスは結論に至るまでの出来事や感情をすっとばしてはいけないアニメなんですが、今回の記事とは関係ない部分なので三行で。ギアスファンの方すみません……。)

 

内容は全然違う話なんですが、双方「例え同じ想いでも人は方法について対立し、そしてすれ違う」っていう部分を物語のキモにしているのが似ているなーと思ったんです。

 

方法ありきか、結果ありきか。

ドラえもんの方は、親子のすれ違いは解消され仲直りをしましたが、結局どういう形で世界滅亡の未来を食い止めるのかは描かれていません。「人を犠牲にすることなくできる方法で最善を目指す」という方法でまとまったけれども、その結果は描かれていないんですよね。のび太の「彼らならきっとできるよ!」的なセリフで終わっています。

まぁいいよなのび太はその頃にはとうに死んでいる年だしw

 

ギアスの方は主人公も親友も最後は2人で結託し、人の恨みを全部背負った主人公がみんなの前で正義の味方(親友)に殺されることで負の連鎖を断ち切り、主役は死ぬことで、親友は正義の味方として生き続けることで、たくさんの人を犠牲にしてきた咎を受ける道を選びます。武力などの力で抑圧した上での平和を作ることもできたのですが、彼らはその方法を否定し、何度失敗しても人々が明日を掴めるような世界を望みます。

(この辺の解釈は続編があるらしいので変わるかも)

エピローグでは、戦争ばかりだった世界が少し良くなっていく様子が、深く関わった人間のモノローグを通じて描かれました。

もっと細かいニュアンスを説明したいのですが、行数が100行くらいかかってしまうので省略しますw

 

前者の方は

「方法が正しいと思えるものを選び、その上で一番良い結果に行くよう動く」

後者は

「自分たちが求める結果にたどり着く為に、自分たちができる方法を選び抜く」

と、描かれ方が違っています。

 

子供向けアニメか大人向けアニメかっていう部分、そして前者が「親子の絆」、後者が「世界の無常さと人間の愚かしさ(そして少しの希望)」が描かれているので、結論が違うのは当然かとは思います。



ドラえもんは理想論。ギアスはさらに上を行く理想論。

これらは理想論なんでしょうね。

でも「へっ、所詮は理想論じゃねーか」と言いたいわけじゃなく、やっぱり希望やら愛やらないと人間生きていけないんですよねー、たぶん。

その結末がたとえ同じことの繰り返しだとしても、全滅だとしても、抑圧された平和や一部の人だけ助かる未来より、なんとかあがく人生を選びたいと思う人が多いということですよね。

 

これらは物語だから壮大な世界が描かれていますが、日常でもあると思うんですよね。

小さな志、結果の相違、誰かを傷つけたりしないと生きられないこと、いろんな人とすれ違ったりすること。

現実でも物語でも全ての人が幸せになる道なんてないけれども、少しでも自分が生きるためにに足掻きたいと思うのが人間とか人生とかいうものなのかもしれないですね。