たらればは無いってわかっていても
地震の被害に遭われた方に、お見舞い申し上げます。
大阪は昨日雨が降ったようですが、早く日常が戻ること、余震がないことを願って止みません。
痛ましい事件や事故、災害などが起こるとつい考えてしまう「たられば」。
今回の震災もいろんなたらればを考えてしまいました。
もしあと数秒あの壁の前を早く通り過ぎていたならば。
もしあと10分地震が早かったり遅かったりしたら。
もし地震が来る前に建築基準法違反だということが表沙汰になっていたならば。
決して来ることがない「たられば」をつい考えてしまいます。
でもきっとあの時間の地震だったからこそ助かったって人もいるかもしれないですし、10分後だったらちょうど登校時間で校門が混んでいて、ほかの子が被害に遭っていたかもしれませんよね。
時間というものの非情さを感じずにはいられません。
「たられば」は心理学で「反実思考」というそうです。
もしも~だったら。
もし~していれば。
この思考には上向き思考と下向き思考があって
「もし練習していなかったら銀メダルは取れなかったかも知れない」
というのが上向き思考
「もしもっと練習していたら金メダルだったかもしれない」
というのが下向き思考です。
よくオリンピック等で銅メダルの人はメダルが取れてホッとする、銀メダルの人は悔しがると言いますが、銀メダルの人、つまり後一歩の人のほうが下向きな反実思考しやすくなるということです。
基本的に「ありえない現実」について考えてしまうのが反実思考なので、上向きな反実思考の方は肯定的な気持ちになり、下向きな反実思考は後悔を生むことになります。
けれども防災に関しては、下向き思考が防災意識を高めることがあるようです。
将来的な被災に対する下向き反実思考が被災の恐怖度を高
め、防災行動の効果性を高めることが明らかになった。引用元:反実思考によって防災の見方は変わるのか?
災害は訓練をしていても訓練通りにいかないことも多々あるし、備蓄をしていても旅行先などで被災することもあります。
タラレバはないってわかっていてもつい考えてしまうなら、その「たられば」を防災の意識に活かしたいですね。