めざし女の処方箋

基本ダメダメ女のための緩いブログです。

もしも死に方を選べるのなら

タイトル通り、今回は「死」に関する話題ですので、死の記述に対して苦手な方や不快に思う方は読まない方が良いかも知れません。

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私は高校生のころ「ヤシの実とかが降ってきて、頭にあたって死にそうだよね」と言われたことがあります。
本人(私)は笑いながら死んでて、周りは悲しむけど「こんなに笑って……なんだかアイツらしい死に方だよね」とついふっと笑って言ってしまうだろう死に方。

 


「そんな私らしさ、イヤ~~!私は悲しまれて死にたいよ!」

当時はそんな風に言っていましたが、40過ぎて色々哀しいニュースを聞いたりすると、たくさんの人に悲しまれる死に方より、「まぁアイツらしくていいよね」なんて言われる死に方の方を望むようになってきました。

 もちろん死に方は誰にも選べないから、死に方を考えるよりどんな生き方をするかが大切なんですけどね。

 

 父の死を看取って

私の父が他界して、もうすぐ一年になります。
10年前から体は悪くて、晩年は病院にお世話になりっぱなしで入退院を繰り返してはいたのですが、危篤になってからはあっという間でした。

父の危篤の連絡を受け、父が息を引き取るまで、母・私たち父の子供全員・孫たちの全員が間に合いました。
父の意識はほとんどありませんでしたが、皆父に声をかけることができました。

父は、家族がどんなに言っても昔からタバコも酒も止めなくて、心臓や肺が悪くなっても「俺は長生きするより好きなことしたいんだから良いんだ」といい続けて来ました。
手術の前日までタバコを吸って、医師に怒られていたほどです。

 

人は生き方を選べるけど、死に方は選べません。
父自身の死生観がどんなものだったかはわかりませんが、こうして残された者に痛みを残さず、寂しがり屋の父らしく皆に囲まれて逝ったのが父の最期の愛情な気がして、悲しいけど大丈夫、みたいななんだか不思議な気持ちになりました。

もし父に何かやり残したことがあったなら。
忌の際に間に合わなかったら。
父の死に後悔でいっぱいになっていたかもしれません。

 

もしも死に方が選べるのなら

もし死に方が選べるのなら、私は残される人の心が楽になる死に方をしたい。

そう思っています。

 

ある程度の年齢になって、死んだときに「幸せだったよね」と周りの人が思ってくれる死に方が理想的だけど、「あのババァ死んでくれて良かった」でも良いから、残された人が自分が死ぬことによってずっと後悔しないようにしたい。

主人は独りだとふさぎ込むところがあるから、私が主人をしっかり看取って、そして子供より先に死にたいなぁ。

 

もちろんただの希望なので、叶うものじゃないんですけれどもね。