めざし女の処方箋

基本ダメダメ女のための緩いブログです。

あさイチの「受動喫煙」の放送で思うこと

3/19(月)に、あさイチ受動喫煙の被害の話をやっていました。

www1.nhk.or.jp

30年くらい前は当たり前のように父がリビングでタバコを吸っていて、タバコの害や煙の害のことは多少取り上げられていても、今みたいに受動喫煙の被害を訴えるなんてことはありませんでした。

幸い私も母も大きなアレルギーになることはなかったですし、私も喫煙はした時期があるので、私は喫煙者に対してはマナーさえ守ってくれればOKという考えです。

が、受動喫煙で被害を受けた子供やアレルギーを発症した方の話とか聞くと、タバコをなくそうという考えがあるのも納得ができます。

 自分が不利益を被った理由が曖昧なら責められませんが、原因がわかるならそれを排除したいと思いますしね。

今回の放送内容

今回の放送内容をざっと箇条書きで説明します。

  • 受動喫煙と喘息・乳幼児突然死などの病気の因果関係は確実。他にもほぼ確実である病気もある
  • 電子タバコもタバコ同様有害物質を出している
  • 喫煙所で吸っても出入りの時に漏れるし、服についた成分が有害物質を45分間出し続ける
  • 受動喫煙が原因でアレルギーを発症した場合、有効な治療方法は見つかっていない

これ、喫煙者は全く逃げ場がないですよね。

タバコの受動喫煙の被害をなくすには、確実に分煙すればいいのではないかと私は考えていましたが、上記のデータを見る限りでは、法律で喫煙自体を禁止するか、喫煙者たちがタバコをやめたいと思って自主的にやめるしかないわけです。

今までは「マナーを守っていればOK」「電子タバコなら周りにも迷惑かけない」という形でやってきたものが、禁煙するしか有害物質を出さない方法はないって言われると……こちらもまた辛い感じがします。

 

これは喫煙者がタバコをやめるきっかけになる放送になるのか

この放送自体は、受動喫煙というものがどんなものかを理解するには素晴らしい放送だったと思います。

しかし、肝心の受動喫煙を防ぐ放送、喫煙者がタバコをやめるきっかけになり得たのでしょうか?

 

受動喫煙の被害のデータを見て、「受動喫煙で害が出るならタバコをやめなきゃ!」と思う喫煙者ばかりならばそもそも受動喫煙問題は起きないと思うんです。

もちろん、データ・数値として出されてタバコをやめる方もいます。

番組内でも、市が行っている子供の尿検査で子供の受動喫煙被害を知り、タバコをやめたという母親が紹介されていました。

けれども、こちとら法律やルール(喫煙所での喫煙等)は守っているんだから吸わせてくれ、という人もいるでしょうし、そもそも周りに配慮なくタバコを吸う人だっています。

以前書きましたが、本人がやめる必要性があると感じないと、周りがどんなに言ってもやめないんですよね、喫煙って。

eagle-3axel.hatenablog.com

 私の父も、自分の子供や孫のためにタバコをやめるなんてことはしませんでした。

 

「正論は時として暴論より相手を怒らせる」

と言うセリフをどこかで聞いたことあるのですが(調べたら仮面ライダーWのフィリップのセリフらしい?)、正論で責め立てられると人は被害者意識を強く持ってしまうんですよね。上から首根っこ掴まれて押さえつけられた感覚とでもいうのでしょうか。

 

案の定、番組の最後に「これじゃ喫煙者が犯罪者みたいだ。喫煙者も禁煙者もお互いに共存できるような社会になって欲しい」というような意見が紹介されていました。

 

それに対して受動喫煙の害について説明している先生が言った言葉は……。

「喫煙者と非喫煙者の対立と思われる方もいるかもしれませんが、そうではなく、喫煙者はニコチン中毒という病気なんだという視点で考えて欲しい」

(すみません。うろ覚えなので細かなニュアンスが違うかもしれません)

 

先生は医学的研究の結果を話しているわけですから、

ザ!正論!!!なのでしょうが……。

あまりにもど直球に球をぶつけ過ぎているような気がするんです。

 

化学物質のアレルギーや喘息を持つ方にとっては、撒き散らしている側が配慮せずに自分が気を付けないといけないというのは納得いかないものかとは思います。

かといって「こちらが正義!」と相手を正論で責め続けてしまったら、相手は自分を守るために攻撃し返してキリがないですよね。

言っていることがどんなに正論でも、相手に伝わって相手が納得しなければ意味のないこと。相手が納得するような言い方をしなければならないと私は思うんです。

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一番良いのは物理的に有害物質を出さないことなんだけれども……

人間、一度得た権利を手放すっていうのは難しいものです。

喫煙者にとって喫煙する権利を取り上げるというのは、今までもっていた選挙権を取り上げられるくらいの被害者感覚があるんだと思うんです。

でも受動喫煙の被害者の方的には、喫煙者からタバコを取り上げるのは犯罪が起きないために銃保有者から銃を取り上げるという感覚なわけで。

それが両者の意見が水掛け論になってしまう原因だと思うんです。

 

私は相手の思想を変えるという難しいことをするより、物理的にもっと分煙をするのが一番妥当じゃないかと思います。

吸う場所がないから外で吸ってしまうのでしょうから、強力な空気清浄機の前で吸えるように全ての家庭に空気清浄機を導入してもらうとか。

それじゃ確かに服についた有害物質とか、全ての受動喫煙は防げないけど、いきなり全てのものを禁止としてそんなの無理と反発されるよりも、まずは相手にできることをお願いする形の方が分煙化しやすいのではないかと。

徐々に徐々に、化学物質を撒き散らさない物理的な方法が開発されるまで。

 

一番は化学物質を撒き散らさないタバコが出るのが良いのでしょうけれどもね。

ノンアルコールビールみたいに、味はタバコでも煙は無害みたいなもの、出ないかなw

もしくは体についた化学物質を無効化するスプレーとかね。

 

誰もが納得する方法はないからこそ、出来る範囲で住み分けできればいいのですけれどもね。